フタバスズキリュウ もうひとつの物語

理科の授業などで生徒と観察を行っていると。「先生、これは新種じゃないですか?」というようなことを言う生徒がいないでしょうか。

 

もちろん、新種であることはまずないのですが、そんなときによく「新種というものは、見つけることももちろん大変だが、新種であると証明するために今まで報告されている生物と比較することが大変なんだ」ということを話します。

 

この  
フタバスズキリュウ もうひとつの物語  2018 佐藤 たまき

 

は、そんなやり取りをしたあとに読むと新種の記載の大変さ、地層に関する先人が積み上げたデータの重要さ、などが伝わる良書です。データは多くないですが、1968年に発掘されたフタバスズキリュウが、2006年になってようやく新属新種として記載された紆余曲折がわかるのではないでしょうか。